くぼた総合法務事務所の山﨑です。
早いもので、4月となりました。まだ肌寒い日もありますが、もう春ですね。
さて、今回は、「法定相続情報証明制度」について書かせていただきます。
不動産、預貯金、有価証券、車などの財産をお持ちの方がお亡くなりになると、それぞれの財産ごとに、相続人等に引き継ぐ相続手続きを行う必要がありますが、これらの手続きでは、亡くなった方の法定相続人を確定するために、通常、戸籍謄本等一式が必要となります。
この戸籍謄本等一式は、亡くなった方の出生から死亡までの戸籍謄本、法定相続人全員の戸籍謄本又は抄本などで、通常5~6通くらいの、そこそこのボリュームのあるセットになります。
なお、古い戸籍である除籍謄本だと、役所に支払う手数料は1通750円になります。
この戸籍謄本等一式を使って手続きをする場合、①戸籍謄本等を手続き先の数だけ取得する方法と、②戸籍謄本等を各1通のみ取得し、全ての手続きで使いまわす方法があります。
しかし、①の方法だと、かなりの数の戸籍謄本を取得する必要があるため、結構な費用がかかってしまいますし、②の方法だと、手続先ごとに返却を受けてから次の手続きに進む必要があるため、手続き先が多い場合は、かなり時間がかかってしまいます。
このような場合に役立つのが、「法定相続情報証明制度」です。
この制度は、全国の登記所(法務局)から、被相続人(亡くなった方)やその法定相続人に関する情報(法定相続情報)を記載した「法定相続情報一覧図」の写しを交付してもらえる制度で、平成29年5月29日から始まりました。
「法定相続情報一覧図」の写しは、基本的にA4用紙たった1枚のものですが、法務局の登記官が内容を確認し、認証文が付与されているため、公的に信頼のある書類として、戸籍謄本等一式に代えて使うことができます。
また、「法定相続情報一覧図」の写しは何通でも無料で交付してもらえます。
こちらが「法定相続情報一覧図」の写しの見本です。(法務局のホームページより)
この「法定相続情報証明制度」は、もともと、所有者不明土地や空き家問題を解決するために、相続登記を促進する目的で新設された制度なので、登記所(法務局)が取り扱っていますが、登記所(法務局)以外での様々な相続手続きにも利用できますので、相続人の方々や各種相続手続きの担当部署の方々の負担を軽減することができます。
特に、相続手続き先が多い場合や、相続手続をお急ぎの場合には、費用を抑えつつ、同時に手続きを進めることができるため、メリットが大きいと言えます。
各種相続手続きでお困りの方は、くぼた総合法務事務所にお任せください。
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